(1)最近の傾向
自己資金100円で受けることができる融資金額は600万円くらいが限度ですというコラム(こちらを参照してください。)を以前書きましたが、その時から状況が少し変わったように感じています。最近の融資面談での自己資金の重要性が以前よりも増してきています。
以前は創業計画書をきちんと作成し、『なるほど』と思ってもらえるような計画であれば、自己資金100万円であれば、600万円くらいの融資を受けることができていましたが、最近は、融資金額の20%以上は自己資金が必要という形になってきています。500万円の融資が受けたいということであれば、少なくとも自己資金100万円が必要という事になります。
(2)理由
自己資金の重要性が増してきた確たる理由はわかりませんが、ひとつ思いあたるとすれば、融資資金に頼りすぎている創業計画が多いことが挙げられるかもしれません。自己資金だけで創業し、成功に導くことはたしかに難しいですが、融資資金ありきで創業する事への警鐘のように感じます。
(3)まとめ
創業する際に融資については、いろいろインターネット等で検索すると自己資金ゼロでも融資を受けることができるということが記載されているサイトがけっこう存在しますが、実際に融資のお手伝いをさせて頂いている中で、自己資金がゼロの場合は融資を受けることができないケースがほとんどです。理由としては、『創業の準備ができていない』と判断されることが多いからです。計画がどれだけ素晴らしいものであっても、自己資金がゼロでは、信用度が低くなってしまいます。融資を受けたい金額の20%くらいの自己資金を貯蓄することが成功への近道ではないでしょうか。
専門税理士 三木 仁 |
・出身地 大阪府貝塚市 事業を立ち上げ、それを継続していくことは大変な道のりだと思います。 |