(1)融資を断られた場合
日本政策金融公庫から借入をしようと融資を申し込んで断られた場合、次に申し込むまでに相当の期間(半年~1年以上)が必要になることが多いです。日本政策金融公庫が融資を断る理由として多いのが自己資金不足・事業計画に信ぴょう性がないことですが、これらの問題点が短期間に改善できると日本政策金融公庫は考えていないからです。
自己資金不足については、生活を維持しながら自己資金を貯蓄するにはやはり時間が必要になります。毎月5万円貯蓄したとしても100万円貯蓄するのに20ヶ月必要になります。
起業や開業する際、事業計画についても、「創業融資だから創業してみないとわからない」という事業計画書では融資を受けることはできません。日本政策金融公庫に「なるほど」と思ってもらえるような事業計画にするためには、売上の根拠となるものを積み重ねる必要があり、短期間で改善することは難しいでしょう。
自己資金不足・事業計画に信ぴょう性がないという理由以外にも融資を断られることはありますが、いずれにしても短期間で解決できることはほとんどないのではないでしょうか。
これは日本政策金融公庫だけではなく、銀行から融資を受ける場合も同様です。
(2)解決方法として・・・。
融資の申し込みを断られないようにするには、最初に融資を申し込む際に「今回断られても次がある」と思わず、しっかり準備することが大事です。
自己資金についてはやはり100万円くらいを目安に貯蓄した方がいいと思います。例えば自己資金がゼロの場合でも融資を受けることができなくはありませんが、融資金額は相当少なくなります。あるいは売上の根拠がはっきりしている(毎月の売上高が契約書等で明記されているなど)場合は自己資金がゼロであってもある程度満足のいく融資を受けることはできますが、創業融資の場合、そのような根拠を明確に示す書類を提出することが非常に難しいのではないでしょうか。
事業計画書についても日本政策金融公庫や銀行の融資担当の方から「創業してからでないとどうなるかはわからないけど、たしかに言う通りになりそうだ」と思ってもらえるような根拠を積み重ねる必要があります。
以上のように準備をしっかりすれば、最初の融資申込で希望通りの融資を受ける可能性が高くなると思います。
専門税理士 三木 仁 |
・出身地 大阪府貝塚市 事業を立ち上げ、それを継続していくことは大変な道のりだと思います。 |