取引先・取引関係等
この項目は、事業を行う際に誰に対して販売をするのか、誰から商品などを仕入れるのか、
誰に外注するのか等を記載する項目です。
①販売先について
(a)誰がお客様になるのかを明確にすること。
事業の対象となるお客様が個人なのか法人なのか、個人であれば性別・年齢層など
区分ができる場合は、その区分も明確にしておくといいと思います。
もし、販売先が明確に決まっている場合は、販売先の店名や企業名を記載します。
そうすることで、計画的な起業であり、販売先についてもある程度の目途がたっていることが
わかりますので、売上の金額(計画書の最後に記載します)にも信憑性が出てきます。
(b)販売先の回収条件を把握しておくこと。
販売先が個人客である場合は、現金での取引になることが多いのか、カード等での回収になることが
多いのかをある程度予想しておく必要があります。現金で回収できる場合はそれほど資金繰りに
苦しむことはないかもしれませんが、カード等での回収がメインとなる場合は、そのカード会社に対して
手数料を支払ったり、現金での回収と違い、入金は遅くなることになります。
販売先が法人の場合は、月末締めの翌月末入金という具合になることが多いため、注意が必要です。
そのあたりも融資を受ける際にはチェックされますので、売上の金額や利益だけでなく、現実にお金が
手元に入ってくる時期についてもきちんと把握しておくことが重要になります。
②仕入先・外注先について。
(a)仕入先・外注先
計画書を記載する段階で決まっている場合は、企業名等を記載します。まだ正式に決まっていない
場合でも、交渉中であったり、声をかけているところはあると思いますので、融資担当の方との面談時
には、交渉中である旨等を伝えましょう。
たとえ、正式に決まっていないため、記載はできなくても、きちんと準備はしているということを
わかってもらうことも大事だと思います。
(b)仕入先・外注先の支払条件を把握しておくこと。
これも販売先の回収条件を把握しておくことと同様の理由で大切です。回収条件と支払条件が同じで
あれば、それほど問題は起こりませんが、回収条件より支払条件が短い場合は資金不足になる可能性が
高くなるため、融資を受ける際には必ずチェックされます。
③人件費について。
人件費については、締め日・支払日・賞与の有無を記載します。例えば、25日締めの当月末支払・賞与は
なしという感じです。最初から人を雇っての起業というのは難しいかもしれませんが、日本政策金融公庫
では雇用創出のための起業の促進も政策としていることから、融資を受ける際には少し有利になると
思います。
専門税理士 三木 仁 |
・出身地 大阪府貝塚市 事業を立ち上げ、それを継続していくことは大変な道のりだと思います。 |