この事業の見通しとは、創業してから軌道に乗るまでの売上高や売上原価、経費、利益を記載する欄になります。ここでの数字に矛盾点があると、きちんと計画を立てていない、数字がわかっていないと判断され、融資してもらえないこともあるくらい重要な項目です。
日本政策金融公庫及び各金融機関では、業態・業種による原価率や経費の平均値については、しっかり把握しておりますので、いい加減な数値ではすぐに計画性がないことが発覚します。ですので、きちんと原価率を計算し、その原価率及び経費についてもきちんと根拠を示す必要があります。
その根拠については、記載する欄がありますが、スペースが狭いこともありますので、別途
エクセル等でもっと細かく売上、売上原価、経費を記載したもの(損益計算書)を1年分作成した方がいいでしょう。例えば、売上を項目別に分ける、売上原価も仕入・外注費に分ける、経費についてもその他にまとめるのではなく、事業を営む上で必要な経費を細かく項目別に記載することで、より信用度の高い根拠を示すことができます。
この欄を記載する上で一番大事なのは、具体的な根拠を示すことです。計画書を作成したとしても、実際にこれから創業して計画通りに進むことは稀だと思います。しかしながら、『創業なんだから、根拠なんて示すことはできない。』『根拠を示さないと貸さないというのは創業融資の意味がない』という考え方では、融資を受けることは難しいと思います。
ですので、融資を受けようとする前に日本政策金融公庫や各金融機関の融資担当の方がある程度『なるほど』と納得してもらえる事業の見通しを作成することが融資を受ける近道になるのではないでしょうか。
専門税理士 三木 仁 |
・出身地 大阪府貝塚市 事業を立ち上げ、それを継続していくことは大変な道のりだと思います。 |